鶏肉を使って作る「干し肉」の作り方のご紹介です。むずかしい工程なしに、調味して干しっぱなしにするだけの簡単レシピ。できあがった干し肉は、旨味たっぷりでいろいろな料理に使えます。鶏の各部位で作った調理アレンジも合わせてご紹介します♪
寒い乾燥した季節は「干し肉」作りに最適

太陽の力を借りて作る「干し野菜」のように、食材を"干す"作業は暖かい季節にしかできないと思っている方も多いと思います。しかし、寒い乾燥した季節は「干し肉」作りに最適だということをご存知ですか?
そこで筆者はさっそく、気温と湿度の低い状態が続く天候を利用して「鶏肉」を使った干し肉作りに挑戦することに!家事の合間にあまり手間をかけずに作れるよう、屋外に約24時間干しっぱなしにして、半生タイプの干し肉を作ってみました。
そのできあがりは、想像をはるかに超える味わい!干し肉を使ったおすすめの調理法とともに、作り方をくわしくお伝えします♪
鶏肉を使った「干し肉」の作り方
それでは「鶏肉」を使った干し肉の作り方をご紹介します。「干し肉」は通常脂身の少ない部位を使いますが、鶏肉の場合はモモ肉、ムネ肉、ササミなどどれでもOK!
今回は、扱いやすいササミと、淡泊でパサつきがちなムネ肉を用意しました。手間と時間をたっぷりかけて肉を熟成させる方法もありますが、初めての人でも思いついたらすぐに作れる、簡単な干し肉のご提案です。半生タイプなので、食べるときには加熱調理をしてくださいね♪
材料
・鶏肉(ムネ肉、ササミなど)
・塩(必須)
・お好みの調味料、ハーブ
・竹ざる
・ひもの干し用ネットなどの干す道具
好みの部位の「鶏肉」と、干す前の調味用に好みの「調味料」、竹ざるやネットのような「干す道具」を用意します。調味は、あとでいろいろな料理に使えるようシンプルに。必要不可欠な調味料は「塩」です。そのほかコショウやハーブも使うと風味よく仕上がりますよ♪
作り方

鶏肉をカットします。薄切りのものほど早く干すことができますが、できあがりが半生状態でいいので、厚切りのものやカットしていないものも干してみて、味わいや食感の違いを楽しみましょう♪

鶏肉に塩やコショウで調味します。表と裏にまんべんなく調味料をまぶし、しっかりと下味をつけておきましょう。

あとで加熱調理をすることを前提にした干し肉なので、いろいろなタイプのお料理に使えるようシンプルな味つけにしておきます。今回用意したのは塩とコショウのみのものと、ハーブを加えたものの2タイプです。

調味した鶏肉をラップできっちり包み、保存袋に入れて冷蔵庫に入れます。今回は約24時間保存しましたが、鶏肉の大きさや好みにより調整してみてくださいね♪

冷蔵庫から調味した鶏肉を出して、屋外で干し始めます。天気予報を確認して、乾燥した日を選びましょう。干す場所は、直射日光が当たらない軒下などで、風通しのよいところを探します。

干す道具は竹や金属のざるや、揚げ物をきる網など家庭にあるものでOK。一度にいろいろ干したい場合には、省スペースタイプの、ひもの干し専用ネットが便利です。
この日は風が強かったため、すべてネットに入れて干し始めました。ネットは干し野菜にも使えるうえ、鳥や虫などを寄せ付けないので便利です。キッチン用品のお店や通販などで購入することができますよ♪

干し始めて約5時間経過した状態がこちら。肉の表面が乾いて全体的に少し硬くなってきました。途中で肉を何度かひっくり返して、表と裏まんべんなく干すようにしましょう。

カットしない大きな肉の塊も、5時間経つと表面が乾いて、指で押すと弾力を感じます。こちらも途中で何度かひっくり返してまんべんなく干します。
このまま24時間ほど、夜間も屋外に"干しっぱなし"にして様子を見ることにしました。

肉の状態を見ながら干して、ほどよく乾いた「半生」の状態で完成とします。こちらは干し始めから約24時間経過したものです。
薄めにカットしたムネ肉は、弾力の強い、見た目が燻製肉に似た状態に仕上がりました。包丁で切る手間もなく手軽にお料理に使える、便利な食材のできあがりです♪

こちらは、やはり干し始めから約24時間後の鶏ササミ肉です。ほどよく水分が抜けて、ぷっくりとした感じに仕上がりました。
干した鶏肉は、色合いも濃くなって「旨味も凝縮しているのでは……!?」と期待も膨らみます。どんな味わいなのか楽しみになってきました♪

約24時間干した、カットしていない鶏ムネ肉がこちら。コロンとした感じの干し肉ができあがりました。厚みがあるのでもっと干し時間が必要かと思っていましたが、少しやわらかさが残る程度のほどよい状態になったので、ここで仕上がりとします。
ハーブで風味づけをしてあるので、洋風のお料理に使いたいと思います♪
夜間も干しっぱなしで、コツいらずで完成!

「干し肉」のレシピは、手軽なものから本格的なものまでいろいろあり、工程もできあがりもさまざま。あまりむずかしい工程では、一度作ったきりになってしまいそうなので、できるだけシンプルに「肉を干す」ことにしました。
寒い季節の気候は干し肉の強い味方!あとで加熱調理することを前提に進めれば、コツなしで気楽に干し肉を作ることができますよ♪
絶品イチ押しレシピ
それでは、今回作った干し肉を使って作ったお料理をご紹介したいと思います。それぞれの部位の特徴をできるだけ活かした調理法を考えましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね♪
薄切り干しムネ肉で「こっくりチキングラタン」

鶏ムネ肉の薄切り肉で作った干し肉を使って、グラタンを作ってみました。ベシャメルソースとマカロニ、ブロッコリー、バケットを小さくカットしたものを合わせて、干し肉をトッピング。チーズをのせて焼き上げました。
干し肉はあらかじめゆでたり焼いたりせずに、そのままイン。干し肉のカリカリ食感が楽しい熱々のグラタンができあがりました。干し肉はほどよい大きさにカットしてあるので、とても手軽に調理ができましたよ♪
干しササミ肉でダシいらずの「中華風スープ」

こちらは、干しササミ肉を数分ゆでて、醤油とオイスターソースで味つけした中華風スープです。干したササミ肉からは、驚くほど風味高いダシが出て驚き……!肉そのものも噛みごたえのある濃い味わいで、簡単なのに旨味たっぷりのスープが完成しました。
ネギとごま油のトッピングがよく合います。おすすめです♪
食感も旨味も数段アップ!「干しムネ肉ソテー」

干した鶏ムネ肉1枚を、そのままシンプルにオリーブオイルでソテーしました。生肉よりも早めに火が通り、プリプリした弾力のあるチキンソテーができあがりました。

食べてみると、生肉を焼いたものとのあまりの違いに驚きます。ハムに食感も味わいも似ていて、あらかじめ下味をつけておいた塩とハーブが効いた絶品の味わいです。
スライスしておつまみにしたり、サンドイッチの具にしてもおいしいと思います。淡泊でコクも少なめのムネ肉が、旨味たっぷりのお料理に"激変"ですよ♪
干すだけで旨みが凝縮

初めて「干し肉」を作ってみましたが、思いのほか簡単!塩を中心とした調味をして、あとは干すだけで味わい豊かな干し肉ができあがりました。
肉の部位や調味料、カットの仕方次第でバリエも広がります。さらに、牛肉や豚肉を利用した干し肉にも挑戦してみようと思いました。みなさんもぜひ試してみてくださいね♪